世界でいちばん美しい村~東京都写真美術館~
恵比寿にある東京都写真美術館に出かけた。
ずいぶんと長いこと来ていない気がするが、おそらく16、7年ぶりではないだろうか?
恵比寿駅から恵比寿ガーデンプレイスへ。
駅を出て右手、JRにかかる橋が有名なアメリカ橋(恵比寿南橋)だそうだ。
先日亡くなった平尾昌晃が作曲し、山川豊が歌った「アメリカ橋」の舞台である。
橋自体は1926年に建てられたもの。
♪石だたみ石だたみ思い出続く…
この敷石のことを差すのだろうか。
東京都写真美術館(TOP)へ。
今回ここに来たのは、2015年のネパール大震災の復興をテーマとしたドキュメンタリー映画「世界でいちばん美しい村」の上映を見るのが目的であったが、
上映開始まではまだ2時間ほどある。
そこでせっかくなので、東京都写真美術館の展示も見ようと思う。
前回来た時には常設展があったように思ったが、今はないらしい。
たまたまやっていた荒木経惟展「センチメンタルな旅」と、
「TOPコレクション 平成をスクロールする夏期/コミュニケーションと孤独」展を見た。
荒木展は、1990年に亡くなった妻・陽子の出会いから死までを追った展示で、
彼女への愛が感じられ泣けた。
「コミュニケーションと孤独」のほうは、美術館が所蔵するコレクションのうち、平成になってから制作された作品を紹介しているが、
実に様々な表現方法があるのだと感心させられる。
林ナツミ「本日の浮遊」は、被写体がジャンプした瞬間を捉えた写真だし、
ピカソや藤田嗣治に扮した森村泰昌の作品もインパクトがある。
しかし一番印象的だったのは、2004年のイラク日本人人質事件の被害者でもある郡山総一郎が、孤独死した住人の部屋を撮影したシリーズ。
なんとも言えない気持ちになった。
東京都写真美術館のすぐ隣の「ザ・ガーデンルーム」では、「写真家チェ・ゲバラが見た世界」展を開催していた。
キューバ革命の英雄エルンスト・チェ・ゲバラは今年が没後50年。
写真が趣味でもあり、その彼が撮った写真を紹介している。
彼は日本を訪ねたこともあるということを、今回初めて知った。
もっとも僕個人としては、もっと彼の生涯を追った展覧会のほうが興味があったと思う。
そうこうしているうちに映画の時間が来た。
「世界でいちばん美しい村」は、写真家の石川梵監督が、
ネパール大震災の震源地に近いゴルカの村ラプラックを訪ね、その村の復興の様子を追っている。
幼い兄妹を抱えた一家。
無医村で治療活動を行う看護婦。
地盤が破壊され移転が決まった村で、土地を捨てることをためらう老人たち。
村を見下ろす標高6974メートルのブッダ・ヒマールの神々しい姿が何度となく写し出される。
映画の冒頭では震災で破壊されたカトマンズのダルバール広場の様子が映し出されていた。
物語の舞台ラプラックはグルン族の村である。
グルン族は日本人に似た顔立ちで、その赤い民族衣装も懐かしい。
もっとも、村人たちの会話はネパール語でなくグルン語らしく、まったく理解できなかった。
ラプラックは何もない貧しい村だが、人々の幸せがあるということを強く感じた。
しかし、文明の恩恵を受けた今の自分の生活を捨ててここに住むことは出来ない…そんな風に感じる。
上映後は石川梵監督(左)と、山岳写真家の石川直樹のトークショーがあった。
石川監督が「世界でいちばん美しい村はたどこにあるのか? それは人々の心の中にある」と語っていたのが印象的であった。
最後はエンディングテーマを歌った男女2人組のユニット“*はなおと*”が登壇し、美しいハーモニーを聞かせてくれた。
写真に映画と、恵比寿でたっぷり文化に触れることができた。
ずいぶんと長いこと来ていない気がするが、おそらく16、7年ぶりではないだろうか?
恵比寿駅から恵比寿ガーデンプレイスへ。
駅を出て右手、JRにかかる橋が有名なアメリカ橋(恵比寿南橋)だそうだ。
先日亡くなった平尾昌晃が作曲し、山川豊が歌った「アメリカ橋」の舞台である。
橋自体は1926年に建てられたもの。
♪石だたみ石だたみ思い出続く…
この敷石のことを差すのだろうか。
東京都写真美術館(TOP)へ。
今回ここに来たのは、2015年のネパール大震災の復興をテーマとしたドキュメンタリー映画「世界でいちばん美しい村」の上映を見るのが目的であったが、
上映開始まではまだ2時間ほどある。
そこでせっかくなので、東京都写真美術館の展示も見ようと思う。
前回来た時には常設展があったように思ったが、今はないらしい。
たまたまやっていた荒木経惟展「センチメンタルな旅」と、
「TOPコレクション 平成をスクロールする夏期/コミュニケーションと孤独」展を見た。
荒木展は、1990年に亡くなった妻・陽子の出会いから死までを追った展示で、
彼女への愛が感じられ泣けた。
「コミュニケーションと孤独」のほうは、美術館が所蔵するコレクションのうち、平成になってから制作された作品を紹介しているが、
実に様々な表現方法があるのだと感心させられる。
林ナツミ「本日の浮遊」は、被写体がジャンプした瞬間を捉えた写真だし、
ピカソや藤田嗣治に扮した森村泰昌の作品もインパクトがある。
しかし一番印象的だったのは、2004年のイラク日本人人質事件の被害者でもある郡山総一郎が、孤独死した住人の部屋を撮影したシリーズ。
なんとも言えない気持ちになった。
東京都写真美術館のすぐ隣の「ザ・ガーデンルーム」では、「写真家チェ・ゲバラが見た世界」展を開催していた。
キューバ革命の英雄エルンスト・チェ・ゲバラは今年が没後50年。
写真が趣味でもあり、その彼が撮った写真を紹介している。
彼は日本を訪ねたこともあるということを、今回初めて知った。
もっとも僕個人としては、もっと彼の生涯を追った展覧会のほうが興味があったと思う。
そうこうしているうちに映画の時間が来た。
「世界でいちばん美しい村」は、写真家の石川梵監督が、
ネパール大震災の震源地に近いゴルカの村ラプラックを訪ね、その村の復興の様子を追っている。
幼い兄妹を抱えた一家。
無医村で治療活動を行う看護婦。
地盤が破壊され移転が決まった村で、土地を捨てることをためらう老人たち。
村を見下ろす標高6974メートルのブッダ・ヒマールの神々しい姿が何度となく写し出される。
映画の冒頭では震災で破壊されたカトマンズのダルバール広場の様子が映し出されていた。
物語の舞台ラプラックはグルン族の村である。
グルン族は日本人に似た顔立ちで、その赤い民族衣装も懐かしい。
もっとも、村人たちの会話はネパール語でなくグルン語らしく、まったく理解できなかった。
ラプラックは何もない貧しい村だが、人々の幸せがあるということを強く感じた。
しかし、文明の恩恵を受けた今の自分の生活を捨ててここに住むことは出来ない…そんな風に感じる。
上映後は石川梵監督(左)と、山岳写真家の石川直樹のトークショーがあった。
石川監督が「世界でいちばん美しい村はたどこにあるのか? それは人々の心の中にある」と語っていたのが印象的であった。
最後はエンディングテーマを歌った男女2人組のユニット“*はなおと*”が登壇し、美しいハーモニーを聞かせてくれた。
写真に映画と、恵比寿でたっぷり文化に触れることができた。
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