シェイプ・オブ・ウォーター~アカデミー賞授賞式~

待ちに待った第90回アカデミー賞(オスカー)授賞式。
生放送は観られなかったので、夜の録画放送を観た。

オスカーの授賞式、冒頭はモノクロで中継が始まり、レトロな雰囲気である。
司会は去年に続いてジミー・キンメル。
去年同様、政治的風刺を込めてステージを進行していく。
個人的にはこの政治色にどうも違和感があるのだが…。


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最初の発表は助演男優賞。
「ゲティ家の身代金」のクリストファー・プラマーは88歳と、史上最高齢ノミネート。
しかし受賞したのは「スリー・ビルボード」のサム・ロックウェルだった。

続いてメイキャップ&ヘアスタイリング賞。
この部門は、「ウィンストン・チャーチル」で日本人・辻一弘がノミネートされている。
果たして受賞したのは「ウィンストン・チャーチル」。
日本人の受賞は名誉賞や科学技術賞を除くと、
2009年の外国語映画賞「おくりびと」、短編アニメ映画賞「つみきのいえ」以来ということになる。

一方、桑畑かほるが共同監督の「ネガティブ・スペース」は短編アニメ賞を逃した。
(受賞したのは「ディア・バスケットボール」)

オスカー授賞式は往年の名優がプレゼンターとして登場する点で楽しみがあるが、
衣装デザイン賞のプレゼンターとして登場したエヴァー・マリー・セイントはなんと御年93歳。

さらに、86歳の「ウェスト・サイド物語」のリタ・モレノが外国語映画賞のプレゼンターとして登場。

外国語映画賞はトランスジェンダーの女性が主人公のチリ映画「ナチュラル・ウーマン」であったが、
脚色賞を受賞した「君の名前で僕を呼んで」もやはり同性愛をテーマとしている。
脚本を書いたジェームズ・アイボリー自身が同性愛者であるのだが、
御年89歳というのは、歴代最高齢のオスカー受賞者だそうである。
どうやらLGBTの潮流がオスカーにもやって来ているようだ。


助演女優賞は「アイ、トーニャ」のアリソン・ジャーニが受賞。


注目の監督賞のプレゼンターは昨年の主演女優賞エマ・ストーン。
「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロの名を告げる。


続いてジェーン・フォンダとヘレン・ミレンが主演男優賞候補を読み上げる。
この部門での注目は、「ファントム・スレッド」のダニエル・デイ=ルイス。
3度オスカー受賞の常連だが、この作品での俳優引退を表明している。
受賞したのは「ウィンストン・チャーチル」のゲイリー・オールドマンだったが、
特殊メイクですっかりチャーチルになり切っていた。
なるほど、これは辻一弘がメーキャップ賞を受賞するわけだ。


主演女優賞のプレゼンターはジョディ・フォスターとジェニファー・ローレンス。
ジョディは松葉杖をついて登場した。
主演女優賞ノミネートのメリル・ストリープは、今回でなんと21度目のノミネート。
もちろん史上最多記録である。
だが受賞したのは「スリー・ビルボード」のフランシス・マクドーマンドとなった。
「ファーゴ」以来2度目の受賞である。


残るは作品賞。
ここまで最多受賞は監督賞、美術賞、作曲賞の「シェイプ・オブ・ウォーター」と、、
編集賞、音響賞、音響編集賞の「ダンケルク」。
今回最多13部門ノミネートの「シェイプ・オブ・ウォーター」が一歩リードだろうか。

プレゼンターとして登場したのはなんとウォーレン・ベイティとフェイ・ダナウェイ。
去年と同じである。
去年は、「俺たちに明日はない」50周年ということだったが、
司会のキンメルは「51年目」と紹介する。
これは、去年の授賞式のパロディとなっている。
去年の授賞式では前代未聞の、作品賞の結果の入った封筒が間違っているというトラブルがあった。

昨年に続いてベイティが封筒を開けるが、今年は躊躇わずに読み上げる。
「シェイプ・オブ・ウォーター」。
口の利けない女性と半魚人の恋を描いた作品ということで、
LGBT映画の比ではない究極の恋愛映画であった。


全受賞は次の通り。


〈作品賞〉
「シェイプ・オブ・ウォーター」

〈監督賞〉
ギレルモ・デル・トロ「シェイプ・オブ・ウォーター」

〈主演男優賞〉
ゲイリー・オールドマン「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

〈主演女優賞〉
フランシス・マクドーマンド「スリー・ビルボード」

〈助演男優賞〉
サム・ロックウェル「スリー・ビルボード」

〈助演女優賞〉
アリソン・ジャネイ「アイ、トーニャ/史上最大のスキャンダル」

〈脚本賞〉
「ゲット・アウト」

〈脚色賞〉
「君の名前で僕を呼んで」

〈撮影賞〉
「ブレードランナー2049」

〈編集賞〉
「ダンケルク」

〈美術賞〉
「シェイプ・オブ・ウォーター」

〈衣装デザイン賞〉
「ファントム・スレッド」

〈メイキャップ&ヘアスタイリング賞〉
「ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男」

〈視覚効果賞〉
「ブレードランナー2049」

〈録音賞〉
「ダンケルク」

〈音響効果賞〉
「ダンケルク」

〈作曲賞〉
「シェイプ・オブ・ウォーター」

〈主題歌賞〉
「Remember Me」(リメンバー・ミー)

〈長編アニメーション映画賞〉
「リメンバー・ミー」

〈外国語映画賞〉
「ナチュラルウーマン」(チリ)

〈長編ドキュメンタリー映画賞〉
「イカロス」

〈短編ドキュメンタリー映画賞〉
「Heaven Is a Traffic Jam on the 405」

〈短編実写映画賞〉
「The Silent Child」

〈短編アニメーション映画賞〉
「Dear Basketball」


見応えのある授賞式だった。
オスカーの授賞式は、それ自体がエンターテインメントとなっている。
主題歌賞にノミネートされた歌手たちがステージを披露するが、
映画の中で流れるものとはまた一味違った良さがある。
僕が特に印象的だったのは、キーラ・セトルが「グレイテスト・ショーマン」の主題歌「This Is Me」を貫録たっぷりに歌い上げた場面。
日本アカデミー賞ももっと違った見せ方があるのではないだろうか。



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