涙はどこへいったの~ゴールデンウィーク~

4月29日からゴールデンウィークが始まった。
今年は4月29日から5月9日までが自宅学習となったため、僕もその間の平日はリモートワークで自宅勤務を行なうことにした。

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学校が自宅学習となるのは昨年4~5月の最初の緊急事態宣言の時以来であるが、
あの時はいつまで続くのかがわからなかったため不安であった。
しかし今回はその時の経験もあるし、自宅学習期間も限定的であるため、前回ほどの不安は無い。
すでに授業が始まっているので、授業の準備など自宅勤務中にもしなければならないことが山ほどある。

予定では緊急事態宣言は5月11日までだが、
身の回りの先生たちは誰もその日に解除されるとは思っていない。
過去2回の緊急事態宣言は約2ヶ月続いたが、今回も同じくらいは続くのではないだろうか…。


今回の緊急事態宣言で、新型コロナウィルスが収束に向かってくれることを願っている。
しかしながら、正直難しいのではないだろうか。
というのもゴールデンウィーク中、学校は自宅学習になっているのにも関わらず、なぜか部活動は行なわれている。
もちろん公式戦がある場合に限り、出場選手の身という制限下ではあるのだが…。
だがこのことに矛盾を感じるのは僕だけではあるまい。



ノマドランド~アカデミー賞授賞式~

新型コロナウィルスの流行で2ヶ月遅れとなったアカデミー賞(オスカー)授賞式。
今年は例年とかなり趣向が違う授賞式であった。


例年であれば、授賞式の中で歌曲賞ノミネート曲が披露されるなど、授賞式自体がエンターテインメント性が高い。
ところが今年はそうした演出は授賞式の中では行なわれなかった。
授賞式に先立って行なわれた特別番組の中でまとめて録画という形で披露された。


授賞式は例年のコダック・シアターではなく、ロサンゼルスのユニオン駅でこじんまりと行なわれた。
観客はなく、出席者はノミネートされた映画人のみ。
また、司会は設けず、プレゼンターが候補者の紹介も併せて行うのだが、
作品名と候補者名を挙げるだけで、一部の賞を除いて作品の映像が流れることが無いため、作品のイメージがつかめない。
正直つまらないという印象だった。
そのため授賞式も淡々と進んだ。


最初の脚本賞と脚色賞のプレゼンターとして登場したレジーナ・キングは、候補者の人となりをユーモアたっぷりに紹介した。
どうやら今回の授賞式は、かなりプレゼンターの采配に任されているようだ。

「プロミシング・ヤング・ウーマン」のエメラルド・フェネルが脚本賞を受賞。
ディアブロ・コーディが「JUNO/ジュノ」(2007年)で受賞して以来の女性脚本家となる。
フェネルは監督賞にもノミネートされている。


「マ・レイニーのブラックボトム」でメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したミア・ニールとジャミカ・ウィルソンは、黒人女性として初の同賞受賞。
このところ多様化しているオスカーだが、今年もその傾向は続きそうだ。


助演男優賞も黒人の「ユダ&ブラック・メシア」のダニエル・カルーヤに決まった。
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ジーン・ハーショルト友愛賞を受賞したのは映画・テレビ基金(MPTF)。
この賞は映画界の人に援助を差し延べる映画救済基金の会長を務めたジーン・ハーショルトに因み、映画業界全体の発展に顕著な功績のあった人物に対して贈られる。
MPTF は高齢の元映画関係者を対象とした介護施設や住宅施設を支援する活動を行なっており、個人でなく組織が同賞を受賞するのは初めてとなる。


昨年「パラサイト」で韓国人初のオスカー受賞となったポン・ジュノ監督が監督賞を発表。
「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督に。
中国出身でアジア系女性として初の監督賞受賞。
これで2年連続アジア人が監督賞となった。

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長編アニメ映画賞は「ソウルフル・ワールド」へ。
昨年の「トイ・ストーリー4」に続き2年連続でディズニーが同賞を受賞した。


1987年に「愛は静けさの中に」(1986年)でアカデミー主演女優賞を受賞したマーリー・マトリンがドキュメンタリー賞のプレゼンターで登場。
聴覚障害者なので、手話で受賞者を発表した。
個人的には長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した「オクトパスの神秘/海の賢者は語る」が面白そう。


昨年助演男優賞受賞ののブラッド・ピットが助演女優賞を発表。
受賞したのは「ミナリ」の韓国人女優ユン・ヨジョン。
アジア人女優のオスカー受賞は、1957年の「サヨナラ」でのミヨシ梅木(ナンシー梅木)以来64年ぶりの快挙。
やはり、多様化オスカーである。
8度目のノミネートのグレン・クローズはまたしても涙を飲んだ。

途中で、歌曲賞クイズがあった。
過去の映画主題歌を流して、その曲がアカデミー賞を受賞したかどうかを場内の人に質問するというもの。
内輪の盛り上りという感じでどうにも白けてしまった。

昨年亡くなった映画人を追悼するコーナー。
今年はショーン・コネリーら多くの映画人が亡くなったが、人数が多すぎるのか写真が切り替わるのが早すぎた。

今回の授賞式では驚くべき演出があった。
それは、クライマックスである作品賞を主演賞の発表より先に持ってきたのである。
いったいその意図はなんなのか。
プレゼンターは「ウエスト・サイド物語」で助演女優賞受賞のリタ・モレノ。
作品賞を受賞したのは「ノマドランド」だった。


「ノマドランド」はフランシス・マクドーマンドが主演女優賞も受賞。
これで3部門制覇である。
マクドーマンドもこれで3度目の主演女優賞受賞。
今回はプロデューサーとして作品賞も受賞している。

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トリとなったのが主演男優賞。
同賞を最後に持ってきたのは、「マ・レイニーのブラックボトム」のチャドウィック・ボーズマンの受賞が有力視されていたからではないかと言われている。
ボーズマンは昨年8月、大腸癌のため43歳で亡くなっており、没後ノミネートとなっていた。
もし受賞すれば2008年の「ダークナイト」で助演男優賞を受賞したヒース・レジャー以来の快挙となる。

ところが受賞したのは「ファーザー」のアンソニー・ホプキンスであった。
ホプキンスは「羊たちの沈黙」(1991年)以来29年ぶりの主演男優賞受賞となった。
83歳というのは「黄昏」(1981年)のヘンリー・フォンダを上回る最年長受賞記録である。
しかしながら、ホプキンス自身は授賞式を欠席。
故郷のウェールズにいたらしいが、おそらく受賞は本人にとっても予想外だったのだろう。
そのため、授賞式の最後に受賞スピーチがなく、なんとも締まらないものになってしまった。


アメリカではアカデミー賞の中継の視聴率が史上最低だったというが、それもむべなるかな。
ここ数年オスカーの授賞式の中継を観ているが、これまでで一番つまらかった。
もちろん新型コロナウィルスという未曾有の出来事があるのはわかるが、もう少し見せ方をどうにか出来なかったものだろうか。
来年にはきっとコロナも収束し、元のようなオスカー授賞式を観ることが出来ると期待しよう。


以下は全受賞作。
〈作品賞〉
「ノマドランド」

〈監督賞〉
クロエ・ジャオ「ノマドランド」

〈主演男優賞〉
アンソニー・ホプキンス「ファーザー」

〈主演女優賞〉
フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」

〈助演男優賞〉
ダニエル・カルーヤ「ユダ&ブラック・メシア」

〈助演女優賞〉
ユン・ヨジョン「ミナリ」

〈脚本賞〉
「プロミシング・ヤング・ウーマン」

〈脚色賞〉
「ファーザー」

〈長編アニメ映画賞〉
「ソウルフル・ワールド」

〈国際長編映画賞〉
「アナザーラウンド」

〈長編ドキュメンタリー映画賞〉
「オクトパスの神秘/海の賢者は語る」

〈短編ドキュメンタリー映画賞〉
「Collete」

〈短編映画賞〉
「隔たる世界の2人」

〈短編アニメ映画賞〉
「愛してるって言っておくね」

〈美術賞〉
「Mank/マンク」

〈撮影賞〉
「Mank / マンク」

〈衣装デザイン賞〉
「マ・レイニーのブラックボトム」

〈メイクアップ&ヘアスタイリング賞〉
「マ・レイニーのブラックボトム」

〈作曲賞〉
「ソウルフル・ワールド」

〈歌曲賞〉
「Fight  for You」(「ユダ&ブラック・メシア」)

〈音響賞〉
「サウンド・オブ・メタル/聞こえるということ」

〈視覚効果賞〉
「TENET/テネット」

〈ジーン・ハーショルト友愛賞〉
タイラー・ペリー
映画&テレビ基金



Not the End~緊急事態宣言発令~

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4月25日(日)、東京都に緊急事態宣言が発令された。
期限は5月11日(月)までとなる。
デパートなどの大型商業施設や、お酒やカラオケ設備を提供する飲食店などに休業を要請する他、
お酒を提供しない飲食店には午後8時までの営業時間の短縮を要請するとのこと。
また、都民に対しては日中も含めた不要不急の外出自粛に加え、都道府県をまたぐ不要不急の移動は極力控えるよう求めている。


都立高校の場合は、時差通学・分散登校、オンライン授業の実施、部活動の中止、学校行事の延期・中止などの措置が取られる。
特にゴールデンウィーク期間である4月29日から5月9日までは、人流抑制のためオンラインによる教育活動を行ない、
教職員も原則として自宅勤務を行なうこととなった。


僕の勤務校では平日は2学年ずつの分散登校を行ない、
29日から5月9日のゴールデンウィーク期間中の平日は自宅学習となる。
僕もその間はリモートワークによる自宅勤務を行なう予定でいる。
自宅学習期間中はオンライン授業として、市販の学習用アプリ(Classi、スタディサプリ等)を活用することになっているが、
メッセージ機能を使って生徒に宿題を課したり、自宅学習の状況を確認したりすることになるだろう。


心配なのは、分散登校や自宅学習によって授業が行なわれないため、定期試験にも影響が出てしまうことだ。
僕の勤務校では5月中旬に中間試験が予定されているが、このままでは予定されていた範囲が終わりそうにない。
試験範囲を思い切り狭める必要も出てくる。


部活動は原則として全て中止だが、高体連、高野連、高文連主催の公式戦のある場合に限り、2週間前から大会に出場する生徒のみ活動が認められる。
また、合宿等の宿泊を伴う行事に関してはGo Toトラベルが再開するまで行なわれない。
6月に修学旅行が予定されているのだが、どうなるかが気がかりである。


これからの2週間が本当に勝負ではないだろうか。
ここで新型コロナウィルスを撲滅させるぐらいのつもりでいるべきである。
しかし、今朝の電車はかなりの混雑で、コロナ以前に戻ったかのようであった。
この先が思いやられる…。


三文小説~緊急事態宣言発令?~

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東京都の小池百合子知事が、政府に緊急事態宣言の要請をするという。
4月25日もしくは26日から、大型連休を挟んで5月11日か16日までの約3週間程度となるそうだ。

ゴールデンウィーク中を自粛して、どこにも行かずにステイホームするというのは、当然のことだと思う。
ただ、緊急事態宣言を出したからといって本当に効果があるかどうかは、かなり不透明だ。
相当厳しいものにしなければ意味がない。


昨年4月の1回目の緊急事態宣言の時は、発令された4月6日の感染者数は87人だった。
それが解除された5月25日には、8人にまで減らす事が出来ている。

今年1月の2回目の緊急事態宣言の際は、発令された1月8日の感染者数は2,520人。
解除された3月21日は256人まで減ってはいるが、増加傾向にある中での解除には疑問が残った。
実際解除後も感染者の増加は止まらず、4月7日に500人を超え、
14日に700人、そして今日22日は861人となった。
1000人を超えるのも時間の問題だろう。


1回目の緊急事態宣言の際は、都内の公立学校が全て自宅学習となった。
都内の公立学校の児童・生徒だけで96万人いるのだから、
彼らの動きを止めたことはかなり効果があったかと思う。
子供たちが家にいたことで、リモートワークを行なった保護者もいたはずだ。
僕ら教員もこの期間はほぼ2ヶ月間、リモートワークの自宅勤務を行なった。

2回目の緊急事態宣言の際は、時差登校が実施され部活動が中止になっただけであった。
そのため通勤電車もほんのわずか人が少なくなった程度であった。
これでは、とてもではないが効果が出るとは思えなかった。
3月21日に解除された理由というのも、本当は効果が無かったからなのではないか。


今度こそ徹底的な制限を行なって、しっかりとコロナを封じ込めて欲しいところである。
ところが東京都は公立学校の休業は考えていないようである。
緊急事態宣言期間中の都立学校の対応としては、部活動の全面中止を検討しているらしい。
さらに時差登校やオンライン授業を活用するということも検討しているという。
これでは2回目の緊急事態宣言の時と同じである。

過去2回の緊急事態宣言は、いずれも当初の予定の期間を大幅に超えて約2ヶ月続いた。
今回も3週間で治まるとは思えない。
5月いっぱい、いやそれ以上かかることも十分にあり得る。
そんな中、開催まで百日を切った東京オリンピックはまだ中止の決定がされていない。
政府や都としては緊急事態宣言で感染者を押さえ込み、開催への弾みをつけたいところかもしれないが、
個人的には、とても開催なんて出来ないと思っている。


緊急事態宣言がどうあろうと、1人ひとりが感染を予防する意識を強く持つことは肝心である。




ソウルフルワールド~アカデミー賞ノミネート~

アメリカ最大の映画の祭典・第93回アカデミー賞のノミネートも発表されている。
アカデミー賞は例年は2月に授賞式が行なわれているが、今年は新型コロナウィルスの影響もあって約2ヶ月遅れて実施される。
また、映画館が閉鎖されていたことを受け、今回に限りオンラインで公開された作品も審査の対象としている。
このオンライン作品の是非というのがこのところオスカーのたびに取り沙汰されているが、
今後も議論は続いていくことだろう。


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〈作品賞〉
「ファーザー」
「Judas and the Black Messiah」
「Mank/マンク」
「ミナリ」
「ノマドランド」
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」
「シカゴ7裁判」


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〈監督賞〉
トマス・ヴィンターベア 「アナザーラウンド」
デビッド・フィンチャー 「Mank/マンク」
リー・アイザック・チョン「ミナリ」
クロエ・ジャオ「ノマドランド」
エメラルド・フェネル「プロミシング・ヤング・ウーマン」


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〈主演男優賞〉 
リズ・アーメッド「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」
チャドウィック・ボーズマン 「マ・レイニーのブラックボトム」
アンソニー・ホプキンス「ファーザー」
ゲイリー・オールドマン 「Mank/マンク」
スティーブン・ユァン 「ミナリ」


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〈主演女優賞〉
ヴィオラ・デイヴィス「マ・レイニーのブラックボトム」
アンドラ・デイ「The United States vs. Billie Holiday」
ヴァネッサ・カービー「私というパズル」
フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」
キャリー・マリガン「プロミシング・ヤング・ウーマン」


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〈助演男優賞〉
サシャ・バロン・コーエン「シカゴ7裁判」
ダニエル・カルーヤ「Judas and the Black Messiah」
レスリー・オドム・Jr「あの夜、マイアミで」
ポール・レイシー「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」
キース・スタンフィールド「Judas and the Black Messiah」


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〈助演女優賞〉
マリア・バカローヴァ「続・ボラット/栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」
グレン・クローズ 「ヒルビリー・エレジー/郷愁の哀歌」
オリヴィア・コールマン「ファーザー」
アマンダ・サイフリッド「Mank/マンク」
ユン・ヨジョン「ミナリ」


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〈脚本賞〉
「Judas and the Black Messiah」
「ミナリ」
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということー」
「シカゴ7裁判」


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〈脚色賞〉
「続・ボラット/栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」
「ファーザー」
「ノマドランド」
「あの夜、マイアミで」
「ザ・ホワイトタイガー」

〈長編アニメ映画賞〉
「2分の1の魔法」
「フェイフェイと月の冒険」
「映画 ひつじのショーン/UFOフィーバー!」
「ソウルフル・ワールド」
「ウルフウォーカー」

〈国際長編映画賞〉
「アナザーラウンド」(デンマーク)
「少年の君」 (香港)
「Colectiv」(ルーマニア)
「皮膚を売った男」(チュニジア)
「Quo Vadis, Aida?」(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

〈長編ドキュメンタリー映画賞〉
「Colectiv」
「ハンディキャップ・キャンプ: 障がい者運動の夜明け」
「El agente topo」
「オクトパスの神秘: 海の賢者は語る」
「タイム」

〈短編ドキュメンタリー映画賞〉
「Colette」
「A Concerto Is a Conversation」
「Do Not Split」
「Hunger Ward」
「ラターシャに捧ぐ 〜記憶で綴る15年の生涯〜」

〈短編映画賞〉
「Feeling Through」
「The Letter Room」
「The Present」
「Two Distant Strangers」
「White Eye」

〈短編アニメ映画賞〉
「夢追いウサギ」
「Genius Loci」
「愛してるって言っておくね」
「Opera」
「Yes-People」

〈美術賞〉
「ファーザー」
「マ・レイニーのブラックボトム」
「Mank/マンク」
「この茫漠たる荒野で」
「TENET テネット」

〈撮影賞〉
「Judas and the Black Messiah」
「Mank/マンク」
「この茫漠たる荒野で」
「ノマドランド」
「シカゴ7裁判」

〈衣装デザイン賞〉
「Emma.」
「マ・レイニーのブラックボトム」
「Mank/マンク」
「ムーラン」
「Pinocchio」

〈メイクアップ&ヘアスタイリング賞〉
「Emma.」
「ヒルビリー・エレジー/郷愁の哀歌」
「マ・レイニーのブラックボトム」
「Mank/マンク」
「Pinocchio」

〈作曲賞〉
「ザ・ファイブ・ブラッズ」
「Mank/マンク」
「ミナリ」
「この茫漠たる荒野で」
「ソウルフル・ワールド」

〈歌曲賞〉
「Fight for You」(「Judas and the Black Messiah」)
「Hear My Voice」(「シカゴ7裁判」)
「Husavik」(「ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜」)
「Io sì (Seen)」(「これからの人生」)
「Speak Now」(「あの夜、マイアミで」)

〈音響賞〉
「グレイハウンド」
「Mank/マンク」
「この茫漠たる荒野で」
「ソウルフル・ワールド」
「サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-」

〈編集賞〉
「ファーザー」
「ノマドランド」
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
「サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-」
「シカゴ7裁判」

〈視覚効果賞〉
「Love and Monsters」
「ミッドナイト・スカイ」
「ムーラン」
「ゴリラのアイヴァン」
「TENET テネット」


最多ノミネートは「Mank/マンク」の10部門。
次いで「ファーザー」、「Judas and the Black Messiah」、「ミナリ」、「ノマドランド」、「サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-」、「シカゴ7裁判」が6部門となっている。

日本作品は1部門もノミネートされなかった。
長編アニメ映画賞は2年連続でノミネートされず。
候補にあがるかどうか期待されていた「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」も残念ながら候補にならなかった。

しかし、昨年「パラサイト/半地下の家族」が作品賞など4部門を受賞した余波だろうか、
今年もアジア勢が健闘している。
韓国からアメリカに移住した一家を描いた「ミナリ」が作品賞など6部門にノミネートされたが、
監督賞のリー・アイザック・チョン、主演男優賞のスティーブン・ユァン、助演女優賞のユン・ヨジョンと3人もの韓国人がノミネートされている。
さらに監督賞には中国人のクロエ・ジャオ(「ノマド」)、主演男優賞にはパキスタン人のリズ・アーメッド(「サウンド・オブ・メタル」)とアジア人がノミネートされている。

また、クロエ・ジャオと、エメラルド・フェネル(「プロミシング・ヤング・ウーマン」)と史上初めて女性監督が2人監督賞の候補にあがったのも話題だ。
例年以上に、アカデミー賞が多様化している印象だ。


アカデミー賞の授賞式は4月26日。
どのような結果となるか、楽しみに待とう。




ドラゴン桜~2021年度開始~

2021(令和3)年度が始まって2週間が過ぎた。
僕の勤務先の高校でも、新1年生を迎え、新たな1年が始まった。

去年の今頃は緊急事態宣言が発令されたことを受けて、始業式をしただけで約2ヶ月間の臨時休業となり生徒は自宅学習となっていた。
おかげで新入生(現2年生)はなかなか学校に慣れるのが難しかったのではないだろうか。
今年は3月に緊急事態宣言が解除されたことで入学式も予定通り挙行された。
また、授業時間も通常に戻っており、学校は表面的には元の生活に戻ったように感じる。
もっともまだ部活動等には制約があり、体育祭や文化祭といった学校行事がどうなるかも不透明だ。
昨年予定されていた修学旅行も今年度に延期されたが、果たして実施されるかどうか極めて怪しい。
本当に元通りになるにはまだもう少し時間がかかりそうだ。


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僕個人としては、今年3年生の担任となった。
受験の方も相変わらず先が見えず不安ではあるのだが、何とか無事に卒業生を送り出せればと思う。
卒業生を送り出すのは、2014年度以来2度目。
現在の学校では初めてである。
前回の経験を生かせればと思う。


新型コロナウィルスも相変わらず感染者が増加しており、一向に収まる気配が見えない。
大阪ではすでに1日の感染者数が千人を超えたが、このままだと東京が千人を超えるのは時間の問題だろう。
すでに第4波が来ているとの意見もあり、もう一度緊急事態宣言が出る可能性もある。
そうなると学校生活にも何らかの影響が出てくる…。
少しでもコロナを抑えるためにも、学校が出来ることは何があるだろうか。



劇場版「鬼滅の刃」無限列車編~映画~

昨年公開された映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」。
現在もまだ上映中だが、すでに興行収入は394.4億円に達し、日本歴代興行収入1位の記録を更新し続けている。
LiSAの歌う主題歌「炎」は昨年末の日本レコード大賞を受賞。
今年に入っても、日本アカデミー賞において最優秀アニメーション作品賞・最優秀音楽賞・話題賞作品部門の3部門を受賞するなど、勢いは衰えていない。


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僕は映画史エッセイ「映画史探訪」を運営しているのだが、ここまで社会的現象となった作品を見逃すというわけにはいかない。
ようやく遅まきながら観に行くことが出来た。


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〈以下ネタバレ有り〉

「無限列車編」の物語は、「鬼滅の刃」のテレビシリーズの続きで始まる。
テレビシリーズの最後、主人公・竈門炭治郎らは大勢が行方不明となっているSL列車「無限列車」に乗り込む。
列車には既に鬼殺隊の柱・煉獄杏寿郎が乗り込んでおり、一方屋根の上では下弦の壱・魘夢が不敵に佇んでいる…。

この「無限列車編」というのは、原作でいえば全23巻のうち、7・8巻の内容を描いたものである。
つまり「鬼滅の刃」という長い物語の一部であるため、果たして1本の映画としてきちんと成立しているかどうかが僕には気がかりであった。
「無限列車編」はアメリカのアカデミー賞にはノミネートすらされなかったのだが、原因はやはり単独の作品として評価することが難しかったからではないか。

しかし、僕が実際に観た感想としては、1本の映画としても十分楽しめるものであった。
何よりもテンポが良く、スピード感があり、2時間弱の時間がもっと短く感じた。

炭治郎たちは苦戦しながらもようやく魘夢を討ち果たす。
だがそこに、新たな敵として上弦の参・猗窩座が登場する。
メインの敵役が終盤になって唐突に登場するという脚本は少々アンフェアな気もするのだが、杏寿郎と猗窩座の戦いは原作で結末を知っているにも関わらず手に汗握る迫力があった。
結局、杏寿郎は敗れ死んでゆくことになるが、その際に炭治郎たちに「心を燃やせ」と説く。
思わずうるっときてしまう。


原作と大きく違うのは、映画の冒頭で鬼殺隊指導者の“お館様”産屋敷耀哉が死んだ隊士の墓参りをする様子が描かれている点である。
お館様は、10数人の隊士の名前を呼びながら墓地を歩く。
無限列車編の直前の出来事として那田蜘蛛山での下弦の伍・累一家との戦いがテレビシリーズで描かれているが、この時10数名の鬼殺隊士が死んでいる。
となると、お館様が呼んでいた名前というのはこの時の犠牲者たちであったかと思われる。
ひょっとしたら累に切り刻まれたいわゆる“サイコロスステーキ先輩”の名前というのもこの中にあるのかもしれない。


映画版のラストは杏寿郎が死に、炭治郎たちがそれを悲しむ場面である。
原作ではこの後猗窩座が鬼の始祖・鬼舞辻無惨へ杏寿郎を葬ったことを報告するも叱責され、炭治郎たちへの復讐を誓う場面がある。
さらに杏寿郎の死を伝えるために煉獄家を訪ねた炭治郎が新たな決意をする場面に続く。
映画版の終わり方だと煉獄杏寿郎が主人公であるかの印象を受けてしまい、主人公であるはずの炭治郎がかすんでしまっている。
冒頭でお館様は「人の意志は受け継がれる」というようなセリフを語っているが、ラストでそれを炭治郎が受け継いでいないので、テーマもぼやけてしまっている。
1本の映画として考えるなら、やはり炭治郎の決意までを描かなくてはならないだろう。


とまあ、いろいろと批判的な意見を書いてしまったが、この「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」は、素晴らしい作品であった。
まだ未見の人は是非とも一度観て欲しいと思う。
「無限列車編」のDVDが6月に発売される予定だ。
年内にアニメシリーズ第2期「遊郭編」の放送が決まっているため、それに併せてテレビ放映やネット配信もあるのではないかと予想される。
何はともあれ一度ご覧になって頂きたい。



春涙~高校野球春季都大会~

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短い春だった。
高校野球春季都大会、我が母校・早稲田実業学校は国学院久我山とダイワハウススタジアム八王子で対戦した。
結果は1―4で破れ、まさかの1回戦敗退となった。
結局、この春も早実の試合を観に行けないで終わってしまった。


清宮福太郎主将は、8回にタイムリーを放ったが、得点はその1点のみだった。
清宮は試合後「自分たちがここまで弱いとは思っていなかった。」と語った。



この結果、早実は夏の西東京大会はノーシードで臨むこととなる。
夏のノーシードは昨夏の独自大会を除くと、2016年以来とのこと。
何とかして夏までに立て直し、2017年選抜以来の甲子園出場を決めてもらいたい。


早稲田実業野球部の活躍にこれからも期待している。



from the edge~雲取山~

「聖地巡礼」というものある。
これは、漫画やアニメの舞台となった地を実際に訪ねることだ。
僕も以前、三宅島を舞台にしたアニメ「つうかあ」の聖地巡礼をしたことがある。


現在、空前のブームとなっている「鬼滅の刃」も聖地巡礼が盛んだという。
しかも、物語の舞台はたいてい東京になっている。
そこで、さっそく出かけることにした。


今回、僕が訪ねたのは、雲取山。
「鬼滅の刃」の主人公・竈門炭治郎の故郷とされている場所だ。


雲取山は東京都の西の果て奥多摩にある。
車で国道411号を進み、奥多摩を通り過ぎ山梨県に入る。
北都留郡丹波山(たばやま)村に到着した。


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バス停には炭治郎の羽織の格子柄の旗が掲げられており、
「鬼滅の刃」の舞台であることを意識しているようだ。


雲取山を見上げる。


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雲取山頂上には、ここから登り6時間半、下り4時間半かかる。
1泊2日が適切なコースとのことで、なかなか大変そうである。
「鬼滅の刃」ブームで、軽装のまま登る人がいて問題になるそうだ。
もちろん、今回は頂上までは登らなかった。

こちらが登山口。


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物語の冒頭で、炭治郎は麓の村に炭を売りに行く。
はっきりとは書かれていないが、その村というのがここ丹波山村だろうと推測される。
この辺りを炭治郎たちが歩いていたかと思うと、感慨深いものがある。


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店などはほとんど無いが、「御食事処 木漏れ日。」があった。
せっかくなので、お茶だけ飲んだ。


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「鬼滅の刃」グッズなども置いてあった。


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小一時間ほど丹波山村を散策して再び元の道を戻って帰った。




帰り道、奥多摩湖(小河内貯水池)に立ち寄った。
1957年、多摩湖を堰き止めて作られた。


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また、奥多摩名物「へそまんじゅう」を購入した。


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なかなか充実した、雲取山観光となった。




路傍の石~#教師のバトンプロジェクト~

3月26日に開始され、いろいろと物議を醸している「#教師のバトンプロジェクト」。
集まったネガティブな意見をどう扱うのかが注目されていた。


よく考えてみると、そもそも投稿の趣旨は「教師が前向きに取り組んでいる姿を知ってもらうこと」なのだから、
ネガティブな意見というのは出題の意図に反している。
テストでいえば、「作者の考えを述べなさい」と聞かれているのに、自分の意見を延々と答えるようなものだ。
だから、文部科学省は投稿のうちのポジティブな意見だけを取り上げてお茶を濁すものだと予想していた。
(下記ツイートはTwitterの公式アカウントがリツイートしていたもの。)







ところが、公式noteが「ご意見・ご指摘 ありがとうございます」という記事をupし、
「投稿を拝見し、教員の皆さんの置かれている厳しい状況を再認識するとともに、改革を加速化させていく必要性を強く実感しています。」と語ったのである。

さすがに文部科学省も、ここまで膨れ上がった現場のネガティブな声は無視出来なかったものと思われる。
記事の中では多かった意見として、
・長時間労働の改善
・部活動の負担、顧問制度の廃止
・給特法の改正
・教職員定数の改善
・免許更新制度の廃止
の5点を挙げている。

もちろん、厳しいのは教師だけではないという意見もあるだろう。
僕は民間企業に勤務した経験はあるとはいうものの、新卒からの2年間だけなので、正直現状についてはよくわからない。
ただ、僕は当時営業部に所属していたが、営業手当てがつく代わり残業代が出なかった。
しかも、「営業は外で人と会うのが仕事」という風潮があり、例えば書類作成などの事務作業は終業後にやるという感じだった。
教員と状況は同じである。

公立学校の教員の場合は、給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)によって教職調整額が支給される代わり残業代が支払われないことになっている。
なお、教職調整額は月給の4%ということなので、7時間45分勤務に当てはめれば、1日辺り18.6分である。
僕は比較的残業はしないほうではあるが、それでもこの時間は軽くオーバーしている。

しかも、給特法では公立学校の教員に時間外勤務を命ずることを禁止している。
つまり、放課後の部活動というのはあくまでも教員が自主的に行なっていることになっているのだ。
まったくとんでもない。

僕はこれまで、柔道部、水泳部、バレーボール部、バドミントン部、吹奏楽部、軽音楽部、演劇部などの顧問を受け持ってきた。
そのうち、過去に経験があるのは演劇と軽音楽ぐらいだ。
初任者の頃、野球部顧問の同期が一生懸命なのと比較されて副校長に怒られたことがあるが、
好きでやっている人と比べられて迷惑だった。
それでも、生徒のためと思って精一杯やってきたが、もしきちんと残業代が出ていたらもっと取り組み方は違っていたかもしれない。



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萩生田光一・文科相も30日の記者会見で「投稿いただいた先生方の思いをしっかり受け止めて、働き方改革を前に進めて参りたい」と答えている。
大臣にまできちんと話が伝わったということは嬉しく感じるのだが、
その一方で「願わくば学校の先生ですから、もう少し品の良い書き方をして欲しいなっていうのは私個人としてはございます」とも話している。
そもそも品の良い対応をされていないのにと思うが、
萩生田大臣がこれら切実な声を「一部の声」としてしか認識していない事の現れではないか。


萩生田大臣や文科省がこれらの声をきちんと受け止め対応していかなければ、
今後教員を目指す人はますます減ってくるだろう。
ただでさえ教員不足が問題になっているというのに、なんとも心配である。

これがきっかかけとなって教員の待遇改善につながってくれれば、このプロジェクトも意味があったことになるだろう。