紅蓮華~鬼滅の刃研究~

昨年2020年から社会的ブームを巻き起こしているアニメ「鬼滅の刃」。
映画「無限列車編」は、日本における歴代興行収入1位を更新。
さらに、今年はテレビアニメ第2期「遊郭編」の放送も決定し、まだまだその勢いは衰えそうにない。
僕もすっかりハマってしまった。
今更感もあるが、そんな「鬼滅の刃」の魅力について、いろいろと考察してみたいと思う。
なお、最終話までのネタバレを含む場合もあるが、なにしろここまでブームになった作品でもあるので、ぜひとも一読して頂くことをお薦めする。


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「鬼滅の刃」(作者:吾峠呼世晴)は2016年2月に「少年ジャンプ」誌にて連載が開始された。
2020年5月まで約4年間、全205話連載されている。
単行本は全23巻で完結。
「少年ジャンプ」連載漫画というと、全200巻の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(秋本治)は別格としても、「ONE PIECE 」98巻(尾田栄一郎/継続中)、「銀魂」77巻(空知英秋)、「BLEACH」74巻(久保帯人)、「キン肉マン」74巻(ゆでたまご/継続中)、「NARUTO ―ナルト―」72巻(岸本斉史)といった具合に人気作品は長期連載になる傾向にある。
これらの作品においては、敵を倒すとさらに強い敵が登場するなど、無理やりストーリーを引き伸ばしたようなものがしばしば見受けられる。 
その一方で「鬼滅の刃」の場合は、当初の敵・鬼舞辻無惨を倒したところであっさりと連載を終わらせており、潔い幕切れだったという印象だ。


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作者の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)によると、23巻での完結は概ね当初の予定通りであったそうだ。
公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」によると、まだ単行本の発行されていない連載初期に吾峠は担当者から「何巻で完結しますか?」と聞かれたことがあった。
吾峠が「15巻ぐらいですかね」と答えたところ、「これから出す予定のキャラの人数を考えると(略)少なくとも20巻以上かかります」と言われ、
終わる巻数、おおよその章、登場人物の数などを事前に決めたそうである。
もっとも、最後まで回収されなかった伏線があったりと、予定に合わせるために端折られた部分もかなりあったように思われる。
敵の主力となると思われた十二鬼月の下弦の鬼が7巻(51話~52話)で唐突に粛清されたのも、予定に間に合わせるためだったとすれば納得がいく。


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2019年4月から9月まで、テレビアニメがTOKYO MXで「竈門炭治郎立志編」として全26話で放送された。
原作でいうと7巻(53話)までの内容に当たる。
放送されたのは土曜23:30~0:00の放送であったが、その後動画配信サービスなどで人気に火がつき、単行本の品切れが相次ぐ事態となった。
アニメ放送前「鬼滅の刃」の単行本の売れ行きは累計350万部であったが、
放送終了時には1200万部にまで延び、2021年2月までに累計1億5000万部を超えている。
こうしたことが話題となるにつれ、キャラクター・グッズやタイアップ商品なども増え、爆発的なヒットに繋がっていった。
2019年末のNHK「紅白歌合戦」にはアニメの主題歌「紅蓮華」を歌うLiSAが初出場し、
歌唱の際にアニメの映像が利用されたことも、知名度向上に一役買っている。


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2020年春、新型コロナウィルスの流行による緊急事態宣言が発令され、多くの人がステイホームとなった。
このことがアニメの鑑賞につながり、人気を後押しする要因となったのかもしれない。
10月10日には第1話から第5話を編集した総集編「兄妹の絆」、17日には第15話から21話の「那田蜘蛛山編」がフジテレビのゴールデンタイムに放送され、それぞれ16.7%、15.4%の視聴率をあげている。

その後、12月20日には第22話から第26話に新規映像を追加した「柱合会議・蝶屋敷編」が放送され14.4%の視聴率を挙げた。
同時刻に放送されていた「M―1グランプリ2020」の視聴率が19.8%であったことを考えても、大健闘だったと言える。


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10月16日、映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が公開された。
テレビアニメに続く原作7・8巻(54話~69話)の内容の映画化で、コロナ禍にも関わらず、空前の大ヒットとなった。
12月27日には観客動員数2404万人、興行収入324億円を突破し、「千と千尋の神隠し」を超えて国内興行収入成績第1位を記録した。 
コロナ禍もありなかなか観に行くことが出来ず、ようやく4月に入ってから観に行くことが出来たが、「映画史探訪」の管理人としては恥ずかしい限り。


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2020年末の新語・流行語大賞において「鬼滅の刃」はトップ10入りを果たした。
また、LiSAが歌う「無限列車編」の主題歌「炎」は年末の日本レコード大賞を受賞。
日本アカデミー賞でも最優秀アニメーション作品賞を受賞するなど、その勢いは一向に衰える兆しを見せない。


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2021年2月14日、AbemaTVで放送された「鬼滅祭」において、テレビアニメシリーズ第2期「遊廓編」の放映が発表された。
具体的な放送日はまだ決まっていないが、10月ごろになるのではないかと予想されている。
このブームは今後どこまで広がっていくのか、大変興味深いところである。


こうした「鬼滅の刃」について、これからいろいろと語っていこうと思っている。