ふれてごらん~鬼滅の刃研究4「最終選別編」~

鬼殺隊の隊士になるためには、「最終選別」を突破しなくてはならない。
その最終選別は、藤襲山で行なわれる。
1年中藤の花が咲き乱れている山だという…。
藤襲山には鬼殺隊によって捕らえられた鬼たちが閉じ込められているが、鬼は藤の花の匂いを嫌うため、藤襲山から出てくることは出来ない。


最終選別というのは、この藤襲山で7日間を生き延びるというものである。


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竈門炭治郎は、他の20人の少年たちと最終選別に挑んだ。
山の中で襲ってくる鬼たちを倒す炭治郎。
そこに襲いかかってきたのは全身に無数の手を生やした異形の鬼。
後に“手鬼”と呼ばれている。
手鬼は炭治郎が鱗滝左近次に魔除けとして与えられた狐の面に気づく。
手鬼は47年前に鱗滝によって捕らえられており、復讐のために鱗滝の弟子を食べることに執拗にこだわっていた。
すでに13人の弟子が手鬼によって殺されており、その中には炭治郎を助けた錆兎と真菰も含まれていた。


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水の呼吸を習得した炭治郎は苦戦するも手鬼を撃破。
手鬼は炭治郎に手を握られると、大好きだった兄と手を繋いだことを思い出し、涙を流しながら消えていった…。


かくして炭治郎は7日間の最終選別を生き延びることに成功。
鬼殺隊士としての第1歩を踏み出すことになる。
この時の最終選別の合格者は20人中わずか5人。
炭治郎の他に我妻善逸、栗花落カナヲ、不死川玄弥、そしていち早く山を降りた嘴平伊之助だけだった。
炭治郎たちには鬼殺隊士となった証として隊服、伝令係となる鎹鴉(かすがいがらす)、日輪刀の原料となる玉鋼選択が支給された。


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この最終選別であるが、よくよく考えるとかなり酷いものである。
藤襲山に閉じ込められているのは人を2~3人しか食っていない“雑魚鬼”であるとはいえ、
普段から人は来ないだろうから、誰もが人を食いたくてうずうずしているはずである。
そんな中に、訓練を受けたとはいえ、隊士見習いを放り込むのである。
炭治郎たちの最終選別では20人中わずか5人しか合格しなかったが、
その事を聞いた鬼殺隊の指導者“お館様”産屋敷輝哉は「五人も生き残ったのかい。優秀だね。また私の剣士(子供たち)が増えた。」と言っている。
ということは、通常の最終選別における合格率はもっと低いのである。
炭治郎を始め、鬼殺隊士の多くは家族を鬼に殺されている。
中にはたった1人生き残った子供であることもあるだろうが、せっかく生き残ったのに最終選別で死ぬことになるのではその無念さ余りある。
もっと違った形の選別方法はないのだろうか…。


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鬼殺隊は数百人の規模で存在している。
那田蜘蛛山での下弦の陸・累との戦いでは数十人が犠牲になっていることを考えると、
毎年採用されるのが4人以下では補充が追いつかない。
年に数回最終選別が行なわれていなければならない。
仮に年4回実施され、毎回20人程度が参加しているとする。
すると毎回15人以上、年間で60人以上が不合格になっていることになる。
下手をすると、正規の隊士よりも死亡率が高いのではないか。


お館様が最終選別の参加者について把握していないとは思えないが、
その発言は最終選別での犠牲者を全く気にしていないかのようなそぶり。
お館様は後に隊士が死ぬたびに、「これ以上子供たちの犠牲を出したくない」とつぶやくが、
見習いの犠牲に関してはまったく勘定に入れていないようなのだ…。


いやひょっとしたら、最終選別では見習いの死者は実はそんなに多くないのかもしれない。
よくよく考えてみると、何もない山で7日間生き延びるというのは、例え鬼がいなかったとしても難しい。
そもそも寝床や食料はどうしたのだろうか?
炭治郎たちがそれらを持って山に入ったというような描写はない。
食料や水を確保出来なければ、鬼に出会う前に衰弱死してしまう。
中学3年生が殺し合う「バトル・ロワイヤル」でさえ、期限は3日間、食料や水は支給されていたから、
最終選別はある意味それよりも苛酷である。
最終選別では剣士としての力量ばかりかサバイバル能力までもが求められている。
もともと山育ちの炭治郎や伊之助にとってはさほど大変ではなかったのかもしれないが、
牛込(現・新宿区)生まれの我妻善逸や京橋(現・中央区)生まれの不死川兄弟のような都会育ちの参加者もいる。


だから最終選別では、7日を待たずに山から逃げ出した参加者が多かったのかもしれない。
死者よりも逃亡者の方が多いのなら、お館様の言葉もさほど問題にはならない。
(それでも死亡した参加者についての言及がないのは問題である。
炭治郎たちが参加した最終選別でも、少なくとも1名が手鬼によって殺されている。)


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確かに最終選別の開始時、参加者たちは産屋敷家の兄妹から「この中で七日間生き抜く。それが最終選別の合格条件であります。」との説明を受けただけだ。
鬼を殺せとは一言も言われていない。
もし仮に鬼を1人も倒さなくても、7日間ずっと山の中で隠れたり逃げまくっていれば鬼殺隊士になることが出来る。
実際、冨岡義勇や村田らが参加した最終選別では、錆兎がほとんどの鬼を倒してしまったため、手鬼に殺された彼以外の参加者は全員が生き延び合格している。



鬼の強さは人を食った人数に比例する。
子供を50人以上食った手鬼は、錆兎が殺されたことからもわかるように見習い隊士にとってはかなりの難敵であった。
炭治郎でさえ、並外れた嗅覚などの特殊能力が無かったら殺されていたかもしれない。

鬼は参加者に斬られる他、共食いをするという性質がある。
したがって藤襲山には定期的に鬼を補充する必要がある。
最終選別で炭治郎に助けられた見習いも、「(ここには)人間を二・三人喰った鬼しか入れてないんだ」と語っていることから、
事前にそう説明を受けていたものと思われる。
鎹鴉を用いるなど、鬼殺隊の情報網を考えれば、彼らが手鬼の存在を把握していなかったとは考えにくい。
すると、鬼殺隊は意図的に手鬼を放置していたのではないか。


確かに手鬼が食った子供の数50人というのは膨大に思えるが、
手鬼は47年間藤襲山に捕らわれている。
平均すれば犠牲者はせいぜい年1人となり、さほど大きな被害ではない。
異形の鬼との戦いを避け、逃げるという選択をすることも実は大切なのである。
最終選別の真の目的というのは、鬼を倒せる即戦力の確保というよりは、冷静に状況を判断することが出来る人材を選び出すことだったのかもしれない。
そのために手鬼は敢えて藤襲山に放置されていたのではないだろうか。




兄妹の絆~鬼滅の刃研究3「物語発端編」~

「鬼滅の刃」の時代は大正時代である。
主人公は13歳の少年・竈門炭治郎(声:花江夏樹)。
父親・炭十郎は既に亡く、母親の葵枝(声:桑島法子)と妹弟の禰󠄀豆子 (声:鬼頭明里)、竹雄(声:大地葉)、花子(声:小原好美)、茂(声:本渡楓)、六太(声 :古賀葵)との7人暮らし。
炭治郎は炭焼きをして一家を支えている。


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「鬼滅の刃」第1話「残酷」は雪が降る中、炭治郎が麓の村まで炭を売りに出かけていくところから始まる。
公式ファンブック「鬼殺隊見聞録」によると、炭治郎たちが暮していたのは東京は奥多摩の雲取山ということになっている。
雲取山は標高2017.13メートルで、都内最高峰である。


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麓の村というのは山梨県丹波山村の鴨沢ということになるのだろうか。
もし仮に竈門家が頂上近くにあったとすると、鴨沢まではおよそ11キロ。
通常の登山であれば登り4時間30分・下り3時間かかる。


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先日、この鴨沢まで足を運んだ。
漫画やアニメの中に描かれた集落に比べると家の数も少なくだいぶ寂れていた印象だった。
ひょっとしたら炭治郎はそこからさらに16キロ東の現在の奥多摩町のほうまで足を延ばしていたのかもしれない。


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いずれにせよ炭治郎は、麓の村で村人からいろいろと手伝いを頼まれたり、いざこざの仲介に入ったりと、なかなか慕われている様子である。
そのまじめで優しい性格によるのだろうか。
単行本22巻の「戦国コソコソ話」によると、炭治郎の先祖の炭吉は山で遭難した母子を助けたことがあった。
たいしたことはしていないと礼の金子を受け取らなかったが、その母子は大名の妻子であったため、大工が大勢やって来て家を綺麗に直してくれたという。
どうやら竈門家は代々人望があったようだ。


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そんなわけですっかり夕方になってしまった。
家路を急ぐ炭治郎を、麓に住む三郎じいさん(声:てらそままさき)が呼び止めた。 
「(遅くなると)鬼が出るぞ」。
炭治郎は、泊まっていくことにするが、結果的に三郎じいさんの予想は的中することになる。


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翌朝、家に帰った炭治郎が目にしたものは、血まみれになって惨殺された家族の姿であった。
後に家族を殺したのは鬼の始祖・鬼舞辻無惨であったことがわかる。
もし炭治郎が三郎じいさんの制止に従っていなければ、彼も他の家族同様に惨殺されていたはずである。
あるいは禰󠄀豆子同様鬼となっていた可能性が高い。
そうなると、後から駆けつけた冨岡義勇によって首を切られていたに違いない。


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炭治郎は家族の中で唯一まだ息のあった妹・禰󠄀豆子を背負い山を降りる。
その途中、突如禰󠄀豆子は豹変し、炭治郎に襲いかかった。
そこに駆け付けた鬼殺隊の柱・冨岡義勇(声:櫻井孝宏)によって、禰󠄀豆子が人喰い鬼と化したことを知らされる。
必死に妹を守ろうとする炭治郎と、そしてそんな炭治郎を食べようとせず庇おうとする禰󠄀豆子の様子を見て、
義勇は2人が「何か違うかもしれない」と感じる。


義勇は炭治郎に自分の師である「育手(そだて)」の鱗滝左近次(声:大塚芳忠)を紹介した。
「育手」とは、鬼狩り組織・鬼殺隊の隊士を育成する役割の人物である。
禰󠄀豆子を人間に戻す方法を見つけ出すため、そして鬼を倒すため、炭治郎は鬼殺隊員士となるべく鱗滝のもとで厳しい鍛錬を受けることとなる。


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修行を始めてから1年…鱗滝は炭治郎に大岩を斬るという試練を与えた。
大岩を斬ることが出来たなら、鬼殺隊の最終選別を受けることを認めようというのだった。
半年かけても炭治郎は岩を斬ることが出来ないでいたが、そんな彼の前に狐の面をつけた少年・錆兎(声:梶裕貴)と少女・真菰(声:加隈亜衣)が現れる。
2人の指導で炭治郎は修行を続ける。
そしてさらに半年後、炭治郎は錆兎と真剣を使った最後の訓練に望む。
炭治郎の刀が錆兎の面を斬った時、錆兎は忽然と姿を消し、
大岩は真っ二つに斬れていた…。


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そうして、炭治郎は藤襲山で行なわれる鬼殺隊の最終選別に挑むこととなった。



過狩り狩り~鬼滅の刃研究2「ルーツ編」~

「鬼滅の刃」の原作者の吾峠呼世晴とはどんな人物なのだろうか。
名前の読み方は「ごとうげ・こよはる」である。
吾峠はこの「鬼滅の刃」が初めての連載作品である。
そのため、その個人については永らく謎であった。



吾峠は福岡県出身。
1989年5月5日生まれで現在32歳の女性である。
眼鏡をかけたワニの自画像を用いていることから、「ワニ先生」とも呼ばれている。


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本名は不明であるが、一説には名字が「峠」あるいは「後藤」ではないかと囁かれている。



「鬼滅の刃」には鬼殺隊の「隠し」の後藤という人物が登場するが、「本名の後藤を隠す」という意味ではないかとも言われる。


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一方の名前であるが、「呼世晴(こよはる)」というのが「晴子よ(はるこよ)」のアナグラムではないのか。
そうなると「峠晴子」あるいは「後藤晴子」というのがフルネームなのだろうか。


吾峠は2013年、24歳の時に、短編マンガ「過狩り狩り」をJUMPトレジャー新人漫画賞に投稿。
佳作に選ばれている。
2014年「文殊史郎兄弟」が「少年ジャンプNEXT!!」に掲載され、デビューを飾った。
その後、「週刊少年ジャンプ」に「肋骨さん」(2014年)と「蝿庭のジグザグ」(2015年)を発表している。

上記の作品はいずれも「吾峠呼世晴短編集」に収められているが、
中でも「過狩り狩り」は「鬼滅の刃」のルーツを探る上でも興味深い作品となっている。


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明治大正の頃を舞台に、人の血を吸う鬼を、鬼狩りが倒すという物語。
「鬼滅の刃」でも重要な役回りを演じる珠世と愈史郎がほぼ同様の人物として登場している。
洋装の鬼・時川は「鬼滅の刃」の敵・鬼舞辻無惨の原型であるように思われるし、主人公の鬼狩り・ナガレも柱の冨岡義勇をどことなく思わせる。
ナガレが山の中で修行する様子や、鬼のいる山で鬼狩りになるための最終選別を受けるという設定はそのまま「鬼滅の刃」に受け継がれている。


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吾峠はその後、連載を目指してネーム(下書き前の設計図)の制作を開始(参照)。
2015年中に連載を獲れなければ辞めるつもりでいたというが、なかなか採用には至らなかった。
「過狩り狩り」を元とした「鬼殺の流」のネームも当初不採用となるが、これが「鬼滅の刃」の原型となった。
「鬼滅の刃」公式ファンブック「鬼殺隊見聞録」に「鬼殺の流」のネームがそのまま掲載されているが、「過狩り狩り」同様、鬼狩りのナガレ(流)が主人公となっている。
鬼狩り組織・鬼殺隊が登場し、鬼退治の刀・日輪刀や、藤襲山での最終選別など、「鬼滅の刃」にそのまま受け継がれた設定も多い。
第3話は、「鬼滅の刃」における沼鬼のエピソード(2巻10話)ほぼそのものである。

しかしながら、主人公の寡黙さや世界観のシビアさが連載には不向きとであるとされたという。
そこで当時の担当者は吾峠に主人公を変えることを提案した。
「明るくて普通のキャラクター」が作品世界の中にいないかどうか尋ねたところ、
吾峠は家族を殺され、鬼なった妹を人間に戻すために鬼殺隊に入る少年について説明した。
担当者は「何そのザ・主人公!」と思い、その少年を主人公として物語を考えるよう提案した。
この少年がそのまま「鬼滅の刃」の主人公・竈門炭治郎となったのである。


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タイトルが「鬼滅の刃」に変更されたのは、
流が主人公でなくなったため包括的なタイトルにしようとしたからだという。
作品に欠かせない「鬼」と「刀(刃)」を入れたタイトルとして「鬼殺の刃」となったが、
刺激の強い「殺」より広く使いやすい「滅」に変えられた。

コミックス1巻の「大正コソコソ噂話」によると、「鬼滅の刃」のタイトル候補としては次の9つがあったそうだ。

 鬼滅奇譚
 鬼鬼滅滅
 悪鬼滅滅
 鬼殺の刃
 滅々奇譚
 鬼殺譚
 空想鬼滅奇譚
 鬼狩りカグツチ
 隅のカグツチ

タイトルに登場する「カグツチ(迦具土)」とは「古事記」に登場する火の神である。
カグツチは「竈三柱神」の1人にも数えられる「かまど神」だが、主人公・竈門炭治郎の名字とも重なる。
その炭治郎は「ヒノカミ神楽(日の呼吸)」を操るが、「ヒノカミ」とは「火の神」のことと考えられる。
「古事記」においてカグツチは、生まれた際に母イザナギの陰部を焼いて殺してしまい、
怒った父イザミギによって切り殺されてしまう。
その死体からは多くの神々が生まれたが、「日の呼吸」から多くの呼吸が生み出されたこととも共通する。
日本神話というのが「鬼滅の刃」のルーツにあるのだろう。
吾峠の故郷・福岡には竈門神社があり、今では「鬼滅の刃」の聖地ともなっている。


吾峠は影響を受けた作品を聞かれて、「ジョジョの奇妙な冒険」、「ナルトーNARUTO-」、「BLEACH」の3作品をあげたという(参照)。
例えば、剣を使っての攻撃や、鬼狩り組織の鬼殺隊の階級制度が「BLEACH」に、
鬼殺隊や鬼がお互いに技を使って戦う点や痣(「ナルト」では呪印)の出現が「ナルト」に、
特殊な呼吸法を使って太陽に弱い敵を倒すという点が「ジョジョ」に似ているというのだ。
他にも人を喰う敵が登場する点から「進撃の巨人」の影響を指摘する人もいる。
もちろんこれらの作品が「鬼滅の刃」に与えた影響は否定できないだろう。
だからといって「鬼滅の刃」の価値がなくなるとは僕はまったく思わない。
先行作品の要素を換骨奪胎し、独自の世界観にまとめ上げたのは紛れもなく吾峠の功績である。



紅蓮華~鬼滅の刃研究~

昨年2020年から社会的ブームを巻き起こしているアニメ「鬼滅の刃」。
映画「無限列車編」は、日本における歴代興行収入1位を更新。
さらに、今年はテレビアニメ第2期「遊郭編」の放送も決定し、まだまだその勢いは衰えそうにない。
僕もすっかりハマってしまった。
今更感もあるが、そんな「鬼滅の刃」の魅力について、いろいろと考察してみたいと思う。
なお、最終話までのネタバレを含む場合もあるが、なにしろここまでブームになった作品でもあるので、ぜひとも一読して頂くことをお薦めする。


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「鬼滅の刃」(作者:吾峠呼世晴)は2016年2月に「少年ジャンプ」誌にて連載が開始された。
2020年5月まで約4年間、全205話連載されている。
単行本は全23巻で完結。
「少年ジャンプ」連載漫画というと、全200巻の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(秋本治)は別格としても、「ONE PIECE 」98巻(尾田栄一郎/継続中)、「銀魂」77巻(空知英秋)、「BLEACH」74巻(久保帯人)、「キン肉マン」74巻(ゆでたまご/継続中)、「NARUTO ―ナルト―」72巻(岸本斉史)といった具合に人気作品は長期連載になる傾向にある。
これらの作品においては、敵を倒すとさらに強い敵が登場するなど、無理やりストーリーを引き伸ばしたようなものがしばしば見受けられる。 
その一方で「鬼滅の刃」の場合は、当初の敵・鬼舞辻無惨を倒したところであっさりと連載を終わらせており、潔い幕切れだったという印象だ。


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作者の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)によると、23巻での完結は概ね当初の予定通りであったそうだ。
公式ファンブック「鬼殺隊見聞録・弐」によると、まだ単行本の発行されていない連載初期に吾峠は担当者から「何巻で完結しますか?」と聞かれたことがあった。
吾峠が「15巻ぐらいですかね」と答えたところ、「これから出す予定のキャラの人数を考えると(略)少なくとも20巻以上かかります」と言われ、
終わる巻数、おおよその章、登場人物の数などを事前に決めたそうである。
もっとも、最後まで回収されなかった伏線があったりと、予定に合わせるために端折られた部分もかなりあったように思われる。
敵の主力となると思われた十二鬼月の下弦の鬼が7巻(51話~52話)で唐突に粛清されたのも、予定に間に合わせるためだったとすれば納得がいく。


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2019年4月から9月まで、テレビアニメがTOKYO MXで「竈門炭治郎立志編」として全26話で放送された。
原作でいうと7巻(53話)までの内容に当たる。
放送されたのは土曜23:30~0:00の放送であったが、その後動画配信サービスなどで人気に火がつき、単行本の品切れが相次ぐ事態となった。
アニメ放送前「鬼滅の刃」の単行本の売れ行きは累計350万部であったが、
放送終了時には1200万部にまで延び、2021年2月までに累計1億5000万部を超えている。
こうしたことが話題となるにつれ、キャラクター・グッズやタイアップ商品なども増え、爆発的なヒットに繋がっていった。
2019年末のNHK「紅白歌合戦」にはアニメの主題歌「紅蓮華」を歌うLiSAが初出場し、
歌唱の際にアニメの映像が利用されたことも、知名度向上に一役買っている。


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2020年春、新型コロナウィルスの流行による緊急事態宣言が発令され、多くの人がステイホームとなった。
このことがアニメの鑑賞につながり、人気を後押しする要因となったのかもしれない。
10月10日には第1話から第5話を編集した総集編「兄妹の絆」、17日には第15話から21話の「那田蜘蛛山編」がフジテレビのゴールデンタイムに放送され、それぞれ16.7%、15.4%の視聴率をあげている。

その後、12月20日には第22話から第26話に新規映像を追加した「柱合会議・蝶屋敷編」が放送され14.4%の視聴率を挙げた。
同時刻に放送されていた「M―1グランプリ2020」の視聴率が19.8%であったことを考えても、大健闘だったと言える。


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10月16日、映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が公開された。
テレビアニメに続く原作7・8巻(54話~69話)の内容の映画化で、コロナ禍にも関わらず、空前の大ヒットとなった。
12月27日には観客動員数2404万人、興行収入324億円を突破し、「千と千尋の神隠し」を超えて国内興行収入成績第1位を記録した。 
コロナ禍もありなかなか観に行くことが出来ず、ようやく4月に入ってから観に行くことが出来たが、「映画史探訪」の管理人としては恥ずかしい限り。


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2020年末の新語・流行語大賞において「鬼滅の刃」はトップ10入りを果たした。
また、LiSAが歌う「無限列車編」の主題歌「炎」は年末の日本レコード大賞を受賞。
日本アカデミー賞でも最優秀アニメーション作品賞を受賞するなど、その勢いは一向に衰える兆しを見せない。


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2021年2月14日、AbemaTVで放送された「鬼滅祭」において、テレビアニメシリーズ第2期「遊廓編」の放映が発表された。
具体的な放送日はまだ決まっていないが、10月ごろになるのではないかと予想されている。
このブームは今後どこまで広がっていくのか、大変興味深いところである。


こうした「鬼滅の刃」について、これからいろいろと語っていこうと思っている。


ひきこもり先生~ゴールデンウィーク~

ゴールデンウィークに入った。
まさか2年連続で緊急事態宣言下のゴールデンウィークになるとは思いも寄らなかった。

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デパートなどの大型商業施設が閉店となり、
飲食店も20時までの営業。
また、お酒の提供が終日禁止となっている。

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確かにお酒が入ると、ついつい人は羽目を外してしまう。
大声で話してしまうこともあるだろう。

ご存知のように僕はお酒が大好きである。
居酒屋やバーに行けないのは確かに仕方がないと思う。
だが、普通の定食屋などでもお酒が飲めないというのはなかなか厳しい。
これまで夕食の時に生ビールを一杯飲むのが小さな楽しみだったのだが…。
幸いお酒の販売までは禁止されていないので、しばらくは家飲みを楽しむことにしたい。

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ゴールデンウィーク中は学校は自宅学習となった。
もっとも、公式戦2週間前の部活動は出場選手のみ活動が出来るため、部活動のために1、2日出勤することになっている。
授業が駄目でも部活動がオッケーということに矛盾を感じなくも無いのだが…。
それ以外は原則として、家に引きこもろうかと思う。

ずっと家にいても平気なのは、去年の緊急事態宣言の時によくわかった。
せっかくだから今まで観れなかった映画やドラマを観て過ごそう。
今は動画配信サービスも充実しているから、巣ごもり中もちっとも退屈せずに済みそうだ。



涙はどこへいったの~ゴールデンウィーク~

4月29日からゴールデンウィークが始まった。
今年は4月29日から5月9日までが自宅学習となったため、僕もその間の平日はリモートワークで自宅勤務を行なうことにした。

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学校が自宅学習となるのは昨年4~5月の最初の緊急事態宣言の時以来であるが、
あの時はいつまで続くのかがわからなかったため不安であった。
しかし今回はその時の経験もあるし、自宅学習期間も限定的であるため、前回ほどの不安は無い。
すでに授業が始まっているので、授業の準備など自宅勤務中にもしなければならないことが山ほどある。

予定では緊急事態宣言は5月11日までだが、
身の回りの先生たちは誰もその日に解除されるとは思っていない。
過去2回の緊急事態宣言は約2ヶ月続いたが、今回も同じくらいは続くのではないだろうか…。


今回の緊急事態宣言で、新型コロナウィルスが収束に向かってくれることを願っている。
しかしながら、正直難しいのではないだろうか。
というのもゴールデンウィーク中、学校は自宅学習になっているのにも関わらず、なぜか部活動は行なわれている。
もちろん公式戦がある場合に限り、出場選手の身という制限下ではあるのだが…。
だがこのことに矛盾を感じるのは僕だけではあるまい。



ノマドランド~アカデミー賞授賞式~

新型コロナウィルスの流行で2ヶ月遅れとなったアカデミー賞(オスカー)授賞式。
今年は例年とかなり趣向が違う授賞式であった。


例年であれば、授賞式の中で歌曲賞ノミネート曲が披露されるなど、授賞式自体がエンターテインメント性が高い。
ところが今年はそうした演出は授賞式の中では行なわれなかった。
授賞式に先立って行なわれた特別番組の中でまとめて録画という形で披露された。


授賞式は例年のコダック・シアターではなく、ロサンゼルスのユニオン駅でこじんまりと行なわれた。
観客はなく、出席者はノミネートされた映画人のみ。
また、司会は設けず、プレゼンターが候補者の紹介も併せて行うのだが、
作品名と候補者名を挙げるだけで、一部の賞を除いて作品の映像が流れることが無いため、作品のイメージがつかめない。
正直つまらないという印象だった。
そのため授賞式も淡々と進んだ。


最初の脚本賞と脚色賞のプレゼンターとして登場したレジーナ・キングは、候補者の人となりをユーモアたっぷりに紹介した。
どうやら今回の授賞式は、かなりプレゼンターの采配に任されているようだ。

「プロミシング・ヤング・ウーマン」のエメラルド・フェネルが脚本賞を受賞。
ディアブロ・コーディが「JUNO/ジュノ」(2007年)で受賞して以来の女性脚本家となる。
フェネルは監督賞にもノミネートされている。


「マ・レイニーのブラックボトム」でメイクアップ&ヘアスタイリング賞を受賞したミア・ニールとジャミカ・ウィルソンは、黒人女性として初の同賞受賞。
このところ多様化しているオスカーだが、今年もその傾向は続きそうだ。


助演男優賞も黒人の「ユダ&ブラック・メシア」のダニエル・カルーヤに決まった。
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ジーン・ハーショルト友愛賞を受賞したのは映画・テレビ基金(MPTF)。
この賞は映画界の人に援助を差し延べる映画救済基金の会長を務めたジーン・ハーショルトに因み、映画業界全体の発展に顕著な功績のあった人物に対して贈られる。
MPTF は高齢の元映画関係者を対象とした介護施設や住宅施設を支援する活動を行なっており、個人でなく組織が同賞を受賞するのは初めてとなる。


昨年「パラサイト」で韓国人初のオスカー受賞となったポン・ジュノ監督が監督賞を発表。
「ノマドランド」のクロエ・ジャオ監督に。
中国出身でアジア系女性として初の監督賞受賞。
これで2年連続アジア人が監督賞となった。

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長編アニメ映画賞は「ソウルフル・ワールド」へ。
昨年の「トイ・ストーリー4」に続き2年連続でディズニーが同賞を受賞した。


1987年に「愛は静けさの中に」(1986年)でアカデミー主演女優賞を受賞したマーリー・マトリンがドキュメンタリー賞のプレゼンターで登場。
聴覚障害者なので、手話で受賞者を発表した。
個人的には長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した「オクトパスの神秘/海の賢者は語る」が面白そう。


昨年助演男優賞受賞ののブラッド・ピットが助演女優賞を発表。
受賞したのは「ミナリ」の韓国人女優ユン・ヨジョン。
アジア人女優のオスカー受賞は、1957年の「サヨナラ」でのミヨシ梅木(ナンシー梅木)以来64年ぶりの快挙。
やはり、多様化オスカーである。
8度目のノミネートのグレン・クローズはまたしても涙を飲んだ。

途中で、歌曲賞クイズがあった。
過去の映画主題歌を流して、その曲がアカデミー賞を受賞したかどうかを場内の人に質問するというもの。
内輪の盛り上りという感じでどうにも白けてしまった。

昨年亡くなった映画人を追悼するコーナー。
今年はショーン・コネリーら多くの映画人が亡くなったが、人数が多すぎるのか写真が切り替わるのが早すぎた。

今回の授賞式では驚くべき演出があった。
それは、クライマックスである作品賞を主演賞の発表より先に持ってきたのである。
いったいその意図はなんなのか。
プレゼンターは「ウエスト・サイド物語」で助演女優賞受賞のリタ・モレノ。
作品賞を受賞したのは「ノマドランド」だった。


「ノマドランド」はフランシス・マクドーマンドが主演女優賞も受賞。
これで3部門制覇である。
マクドーマンドもこれで3度目の主演女優賞受賞。
今回はプロデューサーとして作品賞も受賞している。

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トリとなったのが主演男優賞。
同賞を最後に持ってきたのは、「マ・レイニーのブラックボトム」のチャドウィック・ボーズマンの受賞が有力視されていたからではないかと言われている。
ボーズマンは昨年8月、大腸癌のため43歳で亡くなっており、没後ノミネートとなっていた。
もし受賞すれば2008年の「ダークナイト」で助演男優賞を受賞したヒース・レジャー以来の快挙となる。

ところが受賞したのは「ファーザー」のアンソニー・ホプキンスであった。
ホプキンスは「羊たちの沈黙」(1991年)以来29年ぶりの主演男優賞受賞となった。
83歳というのは「黄昏」(1981年)のヘンリー・フォンダを上回る最年長受賞記録である。
しかしながら、ホプキンス自身は授賞式を欠席。
故郷のウェールズにいたらしいが、おそらく受賞は本人にとっても予想外だったのだろう。
そのため、授賞式の最後に受賞スピーチがなく、なんとも締まらないものになってしまった。


アメリカではアカデミー賞の中継の視聴率が史上最低だったというが、それもむべなるかな。
ここ数年オスカーの授賞式の中継を観ているが、これまでで一番つまらかった。
もちろん新型コロナウィルスという未曾有の出来事があるのはわかるが、もう少し見せ方をどうにか出来なかったものだろうか。
来年にはきっとコロナも収束し、元のようなオスカー授賞式を観ることが出来ると期待しよう。


以下は全受賞作。
〈作品賞〉
「ノマドランド」

〈監督賞〉
クロエ・ジャオ「ノマドランド」

〈主演男優賞〉
アンソニー・ホプキンス「ファーザー」

〈主演女優賞〉
フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」

〈助演男優賞〉
ダニエル・カルーヤ「ユダ&ブラック・メシア」

〈助演女優賞〉
ユン・ヨジョン「ミナリ」

〈脚本賞〉
「プロミシング・ヤング・ウーマン」

〈脚色賞〉
「ファーザー」

〈長編アニメ映画賞〉
「ソウルフル・ワールド」

〈国際長編映画賞〉
「アナザーラウンド」

〈長編ドキュメンタリー映画賞〉
「オクトパスの神秘/海の賢者は語る」

〈短編ドキュメンタリー映画賞〉
「Collete」

〈短編映画賞〉
「隔たる世界の2人」

〈短編アニメ映画賞〉
「愛してるって言っておくね」

〈美術賞〉
「Mank/マンク」

〈撮影賞〉
「Mank / マンク」

〈衣装デザイン賞〉
「マ・レイニーのブラックボトム」

〈メイクアップ&ヘアスタイリング賞〉
「マ・レイニーのブラックボトム」

〈作曲賞〉
「ソウルフル・ワールド」

〈歌曲賞〉
「Fight  for You」(「ユダ&ブラック・メシア」)

〈音響賞〉
「サウンド・オブ・メタル/聞こえるということ」

〈視覚効果賞〉
「TENET/テネット」

〈ジーン・ハーショルト友愛賞〉
タイラー・ペリー
映画&テレビ基金



Not the End~緊急事態宣言発令~

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4月25日(日)、東京都に緊急事態宣言が発令された。
期限は5月11日(月)までとなる。
デパートなどの大型商業施設や、お酒やカラオケ設備を提供する飲食店などに休業を要請する他、
お酒を提供しない飲食店には午後8時までの営業時間の短縮を要請するとのこと。
また、都民に対しては日中も含めた不要不急の外出自粛に加え、都道府県をまたぐ不要不急の移動は極力控えるよう求めている。


都立高校の場合は、時差通学・分散登校、オンライン授業の実施、部活動の中止、学校行事の延期・中止などの措置が取られる。
特にゴールデンウィーク期間である4月29日から5月9日までは、人流抑制のためオンラインによる教育活動を行ない、
教職員も原則として自宅勤務を行なうこととなった。


僕の勤務校では平日は2学年ずつの分散登校を行ない、
29日から5月9日のゴールデンウィーク期間中の平日は自宅学習となる。
僕もその間はリモートワークによる自宅勤務を行なう予定でいる。
自宅学習期間中はオンライン授業として、市販の学習用アプリ(Classi、スタディサプリ等)を活用することになっているが、
メッセージ機能を使って生徒に宿題を課したり、自宅学習の状況を確認したりすることになるだろう。


心配なのは、分散登校や自宅学習によって授業が行なわれないため、定期試験にも影響が出てしまうことだ。
僕の勤務校では5月中旬に中間試験が予定されているが、このままでは予定されていた範囲が終わりそうにない。
試験範囲を思い切り狭める必要も出てくる。


部活動は原則として全て中止だが、高体連、高野連、高文連主催の公式戦のある場合に限り、2週間前から大会に出場する生徒のみ活動が認められる。
また、合宿等の宿泊を伴う行事に関してはGo Toトラベルが再開するまで行なわれない。
6月に修学旅行が予定されているのだが、どうなるかが気がかりである。


これからの2週間が本当に勝負ではないだろうか。
ここで新型コロナウィルスを撲滅させるぐらいのつもりでいるべきである。
しかし、今朝の電車はかなりの混雑で、コロナ以前に戻ったかのようであった。
この先が思いやられる…。


三文小説~緊急事態宣言発令?~

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東京都の小池百合子知事が、政府に緊急事態宣言の要請をするという。
4月25日もしくは26日から、大型連休を挟んで5月11日か16日までの約3週間程度となるそうだ。

ゴールデンウィーク中を自粛して、どこにも行かずにステイホームするというのは、当然のことだと思う。
ただ、緊急事態宣言を出したからといって本当に効果があるかどうかは、かなり不透明だ。
相当厳しいものにしなければ意味がない。


昨年4月の1回目の緊急事態宣言の時は、発令された4月6日の感染者数は87人だった。
それが解除された5月25日には、8人にまで減らす事が出来ている。

今年1月の2回目の緊急事態宣言の際は、発令された1月8日の感染者数は2,520人。
解除された3月21日は256人まで減ってはいるが、増加傾向にある中での解除には疑問が残った。
実際解除後も感染者の増加は止まらず、4月7日に500人を超え、
14日に700人、そして今日22日は861人となった。
1000人を超えるのも時間の問題だろう。


1回目の緊急事態宣言の際は、都内の公立学校が全て自宅学習となった。
都内の公立学校の児童・生徒だけで96万人いるのだから、
彼らの動きを止めたことはかなり効果があったかと思う。
子供たちが家にいたことで、リモートワークを行なった保護者もいたはずだ。
僕ら教員もこの期間はほぼ2ヶ月間、リモートワークの自宅勤務を行なった。

2回目の緊急事態宣言の際は、時差登校が実施され部活動が中止になっただけであった。
そのため通勤電車もほんのわずか人が少なくなった程度であった。
これでは、とてもではないが効果が出るとは思えなかった。
3月21日に解除された理由というのも、本当は効果が無かったからなのではないか。


今度こそ徹底的な制限を行なって、しっかりとコロナを封じ込めて欲しいところである。
ところが東京都は公立学校の休業は考えていないようである。
緊急事態宣言期間中の都立学校の対応としては、部活動の全面中止を検討しているらしい。
さらに時差登校やオンライン授業を活用するということも検討しているという。
これでは2回目の緊急事態宣言の時と同じである。

過去2回の緊急事態宣言は、いずれも当初の予定の期間を大幅に超えて約2ヶ月続いた。
今回も3週間で治まるとは思えない。
5月いっぱい、いやそれ以上かかることも十分にあり得る。
そんな中、開催まで百日を切った東京オリンピックはまだ中止の決定がされていない。
政府や都としては緊急事態宣言で感染者を押さえ込み、開催への弾みをつけたいところかもしれないが、
個人的には、とても開催なんて出来ないと思っている。


緊急事態宣言がどうあろうと、1人ひとりが感染を予防する意識を強く持つことは肝心である。




ソウルフルワールド~アカデミー賞ノミネート~

アメリカ最大の映画の祭典・第93回アカデミー賞のノミネートも発表されている。
アカデミー賞は例年は2月に授賞式が行なわれているが、今年は新型コロナウィルスの影響もあって約2ヶ月遅れて実施される。
また、映画館が閉鎖されていたことを受け、今回に限りオンラインで公開された作品も審査の対象としている。
このオンライン作品の是非というのがこのところオスカーのたびに取り沙汰されているが、
今後も議論は続いていくことだろう。


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〈作品賞〉
「ファーザー」
「Judas and the Black Messiah」
「Mank/マンク」
「ミナリ」
「ノマドランド」
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」
「シカゴ7裁判」


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〈監督賞〉
トマス・ヴィンターベア 「アナザーラウンド」
デビッド・フィンチャー 「Mank/マンク」
リー・アイザック・チョン「ミナリ」
クロエ・ジャオ「ノマドランド」
エメラルド・フェネル「プロミシング・ヤング・ウーマン」


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〈主演男優賞〉 
リズ・アーメッド「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」
チャドウィック・ボーズマン 「マ・レイニーのブラックボトム」
アンソニー・ホプキンス「ファーザー」
ゲイリー・オールドマン 「Mank/マンク」
スティーブン・ユァン 「ミナリ」


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〈主演女優賞〉
ヴィオラ・デイヴィス「マ・レイニーのブラックボトム」
アンドラ・デイ「The United States vs. Billie Holiday」
ヴァネッサ・カービー「私というパズル」
フランシス・マクドーマンド「ノマドランド」
キャリー・マリガン「プロミシング・ヤング・ウーマン」


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〈助演男優賞〉
サシャ・バロン・コーエン「シカゴ7裁判」
ダニエル・カルーヤ「Judas and the Black Messiah」
レスリー・オドム・Jr「あの夜、マイアミで」
ポール・レイシー「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということ-」
キース・スタンフィールド「Judas and the Black Messiah」


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〈助演女優賞〉
マリア・バカローヴァ「続・ボラット/栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」
グレン・クローズ 「ヒルビリー・エレジー/郷愁の哀歌」
オリヴィア・コールマン「ファーザー」
アマンダ・サイフリッド「Mank/マンク」
ユン・ヨジョン「ミナリ」


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〈脚本賞〉
「Judas and the Black Messiah」
「ミナリ」
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
「サウンド・オブ・メタル -聞こえるということー」
「シカゴ7裁判」


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〈脚色賞〉
「続・ボラット/栄光ナル国家だったカザフスタンのためのアメリカ貢ぎ物計画」
「ファーザー」
「ノマドランド」
「あの夜、マイアミで」
「ザ・ホワイトタイガー」

〈長編アニメ映画賞〉
「2分の1の魔法」
「フェイフェイと月の冒険」
「映画 ひつじのショーン/UFOフィーバー!」
「ソウルフル・ワールド」
「ウルフウォーカー」

〈国際長編映画賞〉
「アナザーラウンド」(デンマーク)
「少年の君」 (香港)
「Colectiv」(ルーマニア)
「皮膚を売った男」(チュニジア)
「Quo Vadis, Aida?」(ボスニア・ヘルツェゴビナ)

〈長編ドキュメンタリー映画賞〉
「Colectiv」
「ハンディキャップ・キャンプ: 障がい者運動の夜明け」
「El agente topo」
「オクトパスの神秘: 海の賢者は語る」
「タイム」

〈短編ドキュメンタリー映画賞〉
「Colette」
「A Concerto Is a Conversation」
「Do Not Split」
「Hunger Ward」
「ラターシャに捧ぐ 〜記憶で綴る15年の生涯〜」

〈短編映画賞〉
「Feeling Through」
「The Letter Room」
「The Present」
「Two Distant Strangers」
「White Eye」

〈短編アニメ映画賞〉
「夢追いウサギ」
「Genius Loci」
「愛してるって言っておくね」
「Opera」
「Yes-People」

〈美術賞〉
「ファーザー」
「マ・レイニーのブラックボトム」
「Mank/マンク」
「この茫漠たる荒野で」
「TENET テネット」

〈撮影賞〉
「Judas and the Black Messiah」
「Mank/マンク」
「この茫漠たる荒野で」
「ノマドランド」
「シカゴ7裁判」

〈衣装デザイン賞〉
「Emma.」
「マ・レイニーのブラックボトム」
「Mank/マンク」
「ムーラン」
「Pinocchio」

〈メイクアップ&ヘアスタイリング賞〉
「Emma.」
「ヒルビリー・エレジー/郷愁の哀歌」
「マ・レイニーのブラックボトム」
「Mank/マンク」
「Pinocchio」

〈作曲賞〉
「ザ・ファイブ・ブラッズ」
「Mank/マンク」
「ミナリ」
「この茫漠たる荒野で」
「ソウルフル・ワールド」

〈歌曲賞〉
「Fight for You」(「Judas and the Black Messiah」)
「Hear My Voice」(「シカゴ7裁判」)
「Husavik」(「ユーロビジョン歌合戦 〜ファイア・サーガ物語〜」)
「Io sì (Seen)」(「これからの人生」)
「Speak Now」(「あの夜、マイアミで」)

〈音響賞〉
「グレイハウンド」
「Mank/マンク」
「この茫漠たる荒野で」
「ソウルフル・ワールド」
「サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-」

〈編集賞〉
「ファーザー」
「ノマドランド」
「プロミシング・ヤング・ウーマン」
「サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-」
「シカゴ7裁判」

〈視覚効果賞〉
「Love and Monsters」
「ミッドナイト・スカイ」
「ムーラン」
「ゴリラのアイヴァン」
「TENET テネット」


最多ノミネートは「Mank/マンク」の10部門。
次いで「ファーザー」、「Judas and the Black Messiah」、「ミナリ」、「ノマドランド」、「サウンド・オブ・メタル-聞こえるということ-」、「シカゴ7裁判」が6部門となっている。

日本作品は1部門もノミネートされなかった。
長編アニメ映画賞は2年連続でノミネートされず。
候補にあがるかどうか期待されていた「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」も残念ながら候補にならなかった。

しかし、昨年「パラサイト/半地下の家族」が作品賞など4部門を受賞した余波だろうか、
今年もアジア勢が健闘している。
韓国からアメリカに移住した一家を描いた「ミナリ」が作品賞など6部門にノミネートされたが、
監督賞のリー・アイザック・チョン、主演男優賞のスティーブン・ユァン、助演女優賞のユン・ヨジョンと3人もの韓国人がノミネートされている。
さらに監督賞には中国人のクロエ・ジャオ(「ノマド」)、主演男優賞にはパキスタン人のリズ・アーメッド(「サウンド・オブ・メタル」)とアジア人がノミネートされている。

また、クロエ・ジャオと、エメラルド・フェネル(「プロミシング・ヤング・ウーマン」)と史上初めて女性監督が2人監督賞の候補にあがったのも話題だ。
例年以上に、アカデミー賞が多様化している印象だ。


アカデミー賞の授賞式は4月26日。
どのような結果となるか、楽しみに待とう。